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時間を大切に使う「自刻」の意識

慌ただしい毎日の中で、時間に追われ、気づけば一日が終わっていると感じることはありませんか。人生の時間は限られていますが、どのように「今」を刻むかで、その豊かさは大きく変わります。今回は、時間を大切にする「自刻」の意識についてお話ししましょう。

限られた「時」をどう捉えるか

私たちは皆、等しく一日24時間を与えられています。しかし、この「時間」というものは、決して無限ではありません。例えば、もし人生を100年と考えると、それはたった3万6500日です。50年を生きた方は、2万日にも満たない日々を過ごしてきたことになります。そう考えると、私たちの人生の時間は、実に短いものだと感じませんか。この限られた時間をどのように過ごすかは、私たち自身の選択にかかっています。悩みすぎたり、不安に囚われすぎたり、過去や未来に思いを馳せすぎたりする時間は、もったいないものです。もちろん、考えることは大切ですが、「過ぎる」ことは、無駄な時間になりがちです。人生の時間は確実に減り続けています。もし明日、あるいは明後日、命が終わると知ったら、その貴重な時間を悩みに費やしたいと思うでしょうか。私たちは「今」という瞬間を大切に生きるべきなのです。明日があるから、また後で、という気持ちではなく、今この瞬間をどう生きるかに意識を向けることが、人生を豊かにする第一歩となります。

「自刻」で未来を拓く

時間は「時」と「間」と書きます。これは、時の間をどう使い、どう刻んでいくか、つまり自分自身の人生のストーリーをどのように紡いでいくか、ということだと私は考えます。皆さま一人ひとりが、この時の間をどう刻んでいくかを選び、意識することで、人生は大きく変わっていくでしょう。良い時を刻めば、周囲の人々もまた良い時間の流れの中にいると感じるはずです。逆に、悪い時を刻んでいれば、周囲にもその影響は及んでしまいます。2025年は特に、時間を大切に使い、自分のやりたいことを実現できる年になると言われています。何か特別な一年として、これまでできなかったことに挑戦してみよう、と皆さまが心の中で決める良い機会です。年齢を重ねていく中で、私たちは体力や気力、免疫力が低下していくのを感じることがあります。特に50歳という節目は「初老」とも言われ、体の変化を感じやすい時期です。しかし、この節目を新たな始まりと捉え、体力や気力、免疫力を高める努力をすることも可能です。例えば、運動を始めたり、新しいことに挑戦したり、遠慮せずに自分のやりたいことを追求するのも良いでしょう。

行動が「今」を変える

私たちは無意識のうちに、悩みすぎたり、考えすぎたりする癖がついてしまっていることがあります。しかし、考えているだけの時間は、ほとんど行動に繋がりません。悩み続けても答えが出ないことは多いのです。この「考えすぎる」という癖を止めるためには、まず行動を起こすことが大切です。気分転換に外に出てみる、散歩をしてみる、少し気分を変えるといった小さな行動でも良いのです。そうすることで、心の中の「過ぎる」時間が止まり、新たな視点や気づきが生まれることがあります。例えば、朝早く起きるというシンプルな行動は、一日を非常に長く感じさせ、時間を有効活用する機会を与えてくれます。朝の時間は最も生産性が高いと言われているのです。人生の途中で、何かを始めるのに遅すぎるということはありません。特に子育てが一段落したり、ある程度の立場を得たりする50代は、自分の人生をもう一度スタートさせる良い時期とも言えます。大切なのは、自分ができることを認識し、それに挑戦する覚悟を持つことです。その覚悟が、これからの人生を大きく変える力となるでしょう。

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